気侭Audio

書斎でのオーディオの記録と記憶

zyx Ultimate 100 その2 Eminent ET-2セッティング編

とりあえずはこれでと思って聴きはじめたZYXUltimate 100、どうも前のヘリコンとの違いと言うか違和感があり、以前はWell Tempered との差がそれ程気にならなかったのが同じレコードを掛け替えるとどうにもWell Tempered の方がしっくり来てしまいます。
もちろんZYXの方にも細かい音を拾うとか楽器間の空間感や定位など良い面があってそれはそれで魅力なのですが、どうにもこれでは聴くレコードを選ぶなと言う感じでちょっと困ったなと思い少しセッティングを見直すことにしました。

まず、フォノイコライザー の負荷抵抗を100Ωから800Ωに変更。これでじっくり色々なレコードを聴いていきますと、前に違和感あったレコードもこちらの方が音が前に出てくる感じで違和感が減りました。そして、針圧を説明書に書いていた気温に合わせて変えるようにとの指示を参考に軽めの1,85gに変更。これで大分違和感が無くなりつつこれがZYXの個性なのかなというぐらいの感じに聴けるようになって来ました。取り付けネジの方もナットを純正のステンレスに変更してカートリッジ本体とナットの接触面積を増やし、カーボンワッシャーをビス側に取り付けてみたところ、ネジにトルクが掛るようになりいい感じです。その後しばらくして低域がかなり効いたレコードをかけたところちょっとだぶついた感じに違和感を持ちました。今まで低域が厚いと思っていたのとはちょっと違う感じで、ここを見直せばだいぶんと変わるのではとセッティングを変えてみることにしました。

うちのIMMEDIAのアーム、Eminent ET-2は結構セッティングを変えられる部分があって、今回見直したのはカウンターウエイトのセッティング。今回カートリッジが4g軽くなった事でカウンターウエイトは約10gほど軽くなりアームの動きがスムーズになりました。その結果ウエイトのバランスウエイト位置がアームから一番遠い位置でバランスが取れる感じになりました。エミネントの説明書ではバランスウエイトは出来るだけアームから離れた位置でバランスを取ると低域が伸びるとの説明があります。それを基本に今回もセッティングしたのですが、これを少し変えてウエイトの重量を増やして低域バランスを取り直してみようと言う目論見です。現在のウエイトの位置がこちら。

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それを約4gウエイトを増やし再セッティング。それがこちら。

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その差数ミリ、差はそれ程無いように見えますがこれが結構違いがあり、それはウエイトを変えた際に必要なこの調整に出てきました。

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それがこちらのゼロバランス調整。エミネントはまずウエイトの重量を決めてから針圧をかけ、その後このゼロバランスセッティングを行います。その方法は針圧がかかったその状態に別のウエイトを取り付けバランスを取ります。画像右上に見える真鍮製のウエイトがそれでネジになっているカウンターウエイト固定用ネジに取り付けてゆっくり回してバランスを取ります。その際アームが内周や外周に流れ無いように水平バランスも取りつつヤジロベエが動かない状態のように持っていきます。

そしてここからもう一つの調整を行います。それがこちら。

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ヤジロベエのように動くアームのバランス調整、カウンターウエイトの上下方向の調整でアームが水平で止まるように調整しなければいけません。これがなかなか微妙な調整で何度かウエイトを移動させて水平になるように持って行きます。

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これがほぼ水平の状態で、ここまでくるとフッと息を吹きかけるだけで上下ふわふわ左右フラフラとアームが動くようになってなんとも不思議な感覚。

これで真鍮のウエイトを取り、もう一度針圧を調整して調整は終了です。

ここまでやって今一度先ほどのレコードを聴いたところ、低域に締まりが出てかつソリッドでいい感じになりました。ウエイトの重量と位置だけでこんなにも変わるのねと改めてこのアームのセンシティブさに驚きです。

これでカートリッジ側の調整はいいと思います、残るは増幅側ですかね・・・・