気侭Audio

書斎でのオーディオの記録と記憶

Sonata op-1

新しいカートリッジを迎えてから再構築中のシステム。
まだまだ伸び代ががあるようにも思いますがだいぶんと納得できるところまで来たような気もするし、フェデリックスのLiricoが不発に終わったもので次はトランスを試そうかとか思っていたところ、以前からすごく気になっていたモノをオークションで発見。
前から一度使ってみたかった機械なので自分が思う金額まで入札するも更に上が2名もいて敢え無く落札ならず。やはりこの機械とは縁がないのかと思っていたところなんと同じものがまた一台出て来ました。
一度は諦めていたものなので今回は少し冷静に前回入札したより少なめの金額を入札して放ったらかしにして置いたところ、なんと落札できました。その前の物より少し安く落ちたのでお得な気分です。その機械はこちら。

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Sonata op-1 パラメトリックイコライザー。以前使っていたKlark Teknik DN-410が故障の為に退場させて以来イコライザーは要らない、いや、やはりあった方がと葛藤しつつラックのスペースの問題もあって導入を躊躇していました。あとは使ってみたいイコライザーがデザインも含めてあまりなく、それも導入に踏み切れない原因でした。そんな中でもこのソナタop-1はスッキリしたデザインで性能もいいと雑誌などで読んでいて一度は使ってみたいと思っていたイコライザーでした。

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ということでまずはレイアウト変更、一番操作することないチャンネルデバイダーは一番下のリブだけで機材を入れない場所にボードを渡してなんとか設置。

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そして以前のデバイダーの場所にイコライザーを設置しなんとか既存のラックに全ての機材収めることができました。次は接続ですが、ケーブルは以前作っておいたうちの共通ラインケーブルであるカルダスの4X24を使用。プリとイコライザー間はトランス変換は使わずにバランス入力でRCAシングルアウトデバイダーに接続。そして電源を繋ぎ、まずは全てのイコライザーをパスした状態で出てきた音は何とも眠たい音で電源スイッチの無いこのイコライザーはすぐに本領は発揮しないようです。
ここは取り敢えず我慢で一晩通電してからセッティング開始。今回は音色の調整という方向でなくこの部屋におけるピークディップの影響を排除すべく方向で調整開始。
と言っても大した機械もないのでリッピングしたテストCDのピンクノイズを流しiphoneのアプリのFFTアナライザーで見ながらピークディップを取ってみるという素人の簡易作業です。それなりに凸凹が少なくなったと思うところで作業終了。
今まで使っていたイコライザーでは音源を聞きながら操作して音が変わって行く様を聴きながら作業してのですが、今回はノイズの数値を見ながら操作して調整完了後音源を試聴という流れで調整中は音質がどう変わったか分からずに試聴に入りました。
一聴、これはもう全然というぐらい変わりました。今まで少しながら気になっていたソースによって出てくる濁りのようなものがだいぶんと消え去っています。この濁りのような感じは多分スピーカーの置き方が原因で前のATC SCM100Aから今のBoxerに変えてから常につきまとっていたもので、BoxerはATCより音の緻密さという点では全く上なのですが、どこかドライな面があって、モニタースピーカーだからソースのアラが出るのかなとかとも思い少し諦めのような気持ちもありました。でも以前は感じなかったその粗が気になって色々と試行錯誤しながらどうにも解消出来ないソースによって出てくる音に違和感が残っていました。

その違和感が今回これだけの簡素な調整でほぼ解消してくれるとはちょっとびっくりです。あと、このSonataはイコライザーの存在を感じさせない点も素晴らしいと思いました。今まで使ってきたイコライザーはやはり各機に個性があり、音質的に改善されても一種の色があってそこはどうしようもないなと思っていたのですが、Sonataはその辺り自分にはすごく自然で介入を感じさせません。それでいて音質は納得いく状態に変わって今回の結果はひとまず大満足。これから更に調整して良くなるはずという期待が持ててしばらく遊べそうです。