気侭Audio

書斎でのオーディオの記録と記憶

Fedelix LIRICO

前回の書き込みから一ヶ月以上たちますがスピーカーの方は全く進展なしで、その間仕事が忙しくオーディオ弄りも停滞気味でした。やっと仕事も少し落ち着くとまた弄りの虫が騒ぎ出しましてフェデリックスのMCヘッドアンプ"LIRICO"を導入。
購入の理由は先日から導入しているZYXのカートリッジがその前のHelikonより少し出力が小さく、ボリュームの位置が上がったせいで少しバックグラウンドノイズが気になることがあり、トランスかヘッドアンプを通してもう少し増幅してノイズを減らせないかなということで今回選んだのがこのLIRICOです。
選んだ理由は最新の機器であることとバッテリー駆動であること。メインのIMMEDIAはSpectral DMC-20のフォノイコライザー を使っていますが、もう一つのプレイヤーWell Tempardの方はサザーランドのハッブルというバッテリー式のフォノイコライザー を使用しています。現用のハッブルの前も同じサザーランドのPH-3dやNagraのBPS、他にもTRIGONのADVANCEとバッテリー駆動のフォノイコライザー を色々と愛用してきているので今回もその流れでこちらを選んでみました。

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ネット経由で注文して2日後には到着、説明書通りに手持ちのケーブルで接続を済ませ充電してから試聴開始。その前にプリアンプの方もセッティング変更で入力負荷抵抗を上げてゲインを下げました。
充電のためのACコードのスイッチを切り、本体のスイッチをオンにするとなんと盛大なハム音が・・・・イコライザーの位置が悪いのかと動かしてみますがほとんど改善なし、アースを疑ってみるもそこも関係なし、試しにプレイヤーとイコライザーのケーブルを他の物に交換したところ一気にハム音は改善されてとりあえず聴けるレベルになりました。

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ケーブルに関しては拙宅では全て自作で、線材は同じもののその都度少しづつ作りやプラグや配線パターンが色々あり、多分最初のケーブルはノンシールドで交換した方はシールドが落ちている作りになっていて、その辺りの違いであったと思われます。それにしてもケーブルには敏感なタイプのようです。
さて、音を出せるようになって試聴した感じは一聴高域方向の伸びが大きいかなという感じ。チャンネルデバイダーのツイーターのレベルを少し下げて試聴を続けますがどうも高域が気になり、LIRICOの方の入力負荷抵抗のセッティングを変えてみました。フェデリックスのお勧めはギガΩ受けのセットですがこれを330Ωに変更、音的にはこちらの方が好みな感じでしばらくこのまま聴き続けました。

時折ハッとする音を感じることはあるものの、自分が聞いている音源に関していうと中域がちょっと弱いような立体感に欠けるような少々違和感を感じる音というのが大体の印象です。
それと気になったのがボリュームへの何かしらの影響です。ヘッドアンプで増幅したものをプリアンプのフォノで受けるので以前より増幅量が上がって同じ音量ならボリュームの位置が下がるのは分かるのですが、ボリュームを操作する際に出るガリ音がなんというか太く大きな音で、ヘッドアンプを通さない時と大分違いがありあまり気持ちがよくありません。元々、Spectralのプリはボリュームにガリが出やすく、使っている個体も数年前にオーバーホールしてそれからはガリとは無縁な数年間を過ごしてきたが、このところ少しまた微小ですがガリが出ることがあってその辺り気をつけて使っていました。

今回LIRICOを繋いだ際に出るガリ音は今までとはちょっと違う感じで、何故そのようになるのか素人には分からない原因があるのか不安になる現象です。

そこで一旦元のスペクトラルのみのセッティングの戻して聴いてみますとやはりこちらの方が違和感なく、ハム音も無いためS/Nも良くこちらの方が好みかなという結果になってしましました。そしてガリも元に戻り問題ありません。

多分ケーブルに適正な物を使って普通のM Mイコライザーを使うとまた違う評価になると思うのですが、機器が増えて操作も少し気を使うのならうちの環境ではこのヘッドアンプを使うアドバンテージは無いかもという判断で残念ながら短い間の試聴のみで退場という結果となりました。

そして再確認したのはDMC-20のフォノの性能です。今ままでも良いと思って使ってきましたが、今回の件で改めてこのアンプへの信頼が増してこれからもよろしくという気持ちになりました。

といったことでフォノ関係はまた振り出しに戻る、いや、浮気心も無く落ち着いていけるかなとというのが今回の収穫ではありました。