気侭Audio

書斎でのオーディオの記録と記憶

佇まい至上主義。

なんかちょっと思うことあって告白しますが、自分のオーディオでの優先順位は音ではなく、その見栄えというかデザイン、佇まい、レイアウトが最も重要で、自分の気に入った機器をどう綺麗にレイアウトし、なおかつその中で納得した音に出来るかというパズルのようなものを楽しむことにあります。ある種ブロック遊びのようなものです。
自分の身の丈の予算で買える気に入りそうな機器を迎え入れ、思った場所に置き、他の機械とのスペースや見え方を調整して良い感じに収まった後、それで出た音が想定外に良かったら本当に幸せで、合わなければこれも経験と入れ替え前に進む。それを繰り返しながら愛聴盤から新しい発見を求めるのが自分のオーディオとの付き合いかなと思います。
今までにも幾度かご紹介していますが、改めてそんな自分なりのこだわりの一部。

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まず最初、送り出し部分の機材の置き場所にオーディオラックを使用しない、専用品でなく市販の家具を使ってその上に並べてそれ以上に広げない、出来れば縦方向に積み上げることはしない。

送り出しの機材のメインプレイヤーはSTST MOTUS Ⅱ DQ に純正のトーンアームVertexの組み合わせ。プリアンプはNagra PL-Pです。PL-Pの下には操作性と何より見た目の好みでアクリルブロックを敷いています。

以前は市販のラックを使用したりラックを自作したりしましたが、このキャビネットと出会ってからは音より見た目と操作性を優先してこのように。何よりこのキャビネットがあるこのスペースの収まり具合が好きで、このステージ上にどのようにプレイヤーなどを展開して綺麗に収めるか、それが楽しいのです。

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ケーブルは統一して長さもきっちり余分なくレイアウトが最優先。そうなるとどうしても自作ということになります。ケーブルは全てカルダスの2X24を使用。他にも色々良いケーブルはあると思いますが、大仰で無く、でも凝った作りとシースのカラー、芯線のリッツ線、その作り故のほんの少し色気を感じるこのケーブルが自分に合っていてここから離れられません。プラグはいくつかお気に入りがありますが、現在はモガミ・ネグレックス 7551 を使用。フォノケーブルやNagraとトランスBOXを繋いでいるアース線も同じケーブルの芯線を使っています。クルッと立体的に円を描きながらの配線がちょっとしたこだわりであります。

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Nagraの後ろに見えるのはルンダースのLL1582を使った自作のアンバラ/バランス変換トランスBOX。Takachiの汎用ケースとちょっとしたこだわりでアンフェノールのジャックを使用。LR独立仕様で縦に積み上げてます。小型で可愛らく出来たなと自画自賛。これを使ってバランスに変換した信号をパワーに送っています。

XLRプラグはマークレビンソンのアンプを使用していた時からずっとSWICHCRAFT。デザインがスッキリ美しく大好きなプラグです。

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今はセカンドになっていますがIMMEDIA RPM-2とEmminent ET-2のこのプレイヤーは手放せません。左の電源部には放熱用に銅の厚板にPC用のヒートシンクを組み合わせた物を乗せています。プレイヤーの出力は普通の横方向出しだとスペース的にキツイのでアクリル削り出しの上向きのジャックボックスを作ってレイアウト。これも結構お気に入りです。

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フォノイコライザー としてNAIM AUDIOのNAC32プリを使用。デジタル系は全くのやっつけなのでここでは省略。アンプの天板に物を置くなんてと言われても何となくこの皿を置きたかったのでこれで良し。青い段々の物体は3Dプリンターで作ったDEVOのEnaegy Dome Hatを模したEPアダプター。自分用に少しだけ作った物です。

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パワーアンプはQSCのPLD4.2 デジタルチャンネルデバイダー内臓の4チャンネルアンプ。これをモノラル使いで2台使っています。出来るだけスピーカー間の空間を空けるためラック代わりにスタジオ用デスクトップラックを使用してラックマウント。マウント固定用ネジには64チタンの物を使用。使用機材の下の空いた空間はローズウッドの突き板を貼って家具調に。その裏には電研精機のノイズカットトランスNCT-I1の500VA2個が隠され各アンプに繋がっています。

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電源ケーブル類はこれも自作で電源も含めスッキリ纏めることが最優先。きっちり長さを合わせ余分なケーブルが無いように綺麗にレイアウト出来た時は気持ちよいです。
左上の箱はパワーアンプ用電源スイッチ。電源タップは日本ではあまりない4口正方形タイプのHUBBELL HBL420HIを使用した自作品。

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スピーカーケーブルも自作で気に入った色と仕上げで作っています。単線のLANケーブルやモガミなどいくつか試した結果、普通のキャブタイヤ線に落ち着きました。使用しているのはATCなどの内部配線にも使われているVan Damme のBlue series。このなんとも言えないやんわりした質感のケーブルが好みなんですね。

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そしてスピーカーはBoxer T2。その前に使っていたATC SCM100Aの進化版とも言える大口径ソフトドームミッドレンジがお気に入り。こちらもできる範囲でチョットだけですがユニット固定ネジを全て色も合わせた64チタン製の物と交換しています。
うちは古い店舗付き住宅でその店舗部分を書斎に転用しているので内装はそっけない作りで、本棚は作り付け、レコード棚はIKEAのBOXで作った物。スピーカー周りの決め事は見える範囲でルームチューニング材を極力使わない事。

この部屋に移る前のリスニングルームではASCのチューブトラップなんかも使っていたのでそれら使えば良くなることはわかっていても、ここは縛りで使わないとぐっと堪えています。ただ、カーペットだけはちょっと古いアフガニスタン製のカーペットが好きなもので響きの調整も兼ねて使っています。

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リスニングポイントはというとリラックスして聴けるように3人掛けのソファーを使っています。と言っても聴いている7割がたは実はその奥のPCテーブルでスピーカーに対して背を向けて聴いております。
右側の母屋と繋がるドアはアルミサッシにガラスで鳴きそうですが、下側の昭和な型ガラスが気に入っていてそのまま。窓も普通で一枚ガラスにブラインドで音響には全く考慮なしです。

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ヤワな床に対して鉄のカチコチな天井が我が家の特徴。照明は好みのペンダントを2個、スピーカー周りはシーリングファン付きのLED照明となっています。音に関して考慮しないと言っても中央の大きな傘だけは鳴きが気になるので見えない上面にシンサレート吸音材を貼って鳴きどめしています。

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この書斎兼リスニングルーム、元は約8mX6mの空間を棚を使って半分に仕切ったもので、天井と壁の一部隣に隙間があり密閉空間で無く、音抜けも少し良くなっています。偶然にもそこは自分好みの音に貢献しているところで、ただ、夏は暑くて冬は寒いですが(苦笑)
オーディオの機器が好きで、それを使って聞く音楽が大好きで、書斎として気に入ったものに囲まれながらオーディオがプライオリティーでは無いでも音楽が一番という感じの部屋を作りたいという拙宅のオーディオ、見た目からも音を感じてもらえたらと改めて晒して見ました。