気侭Audio

書斎でのオーディオの記録と記憶

新カートリッジ選び。

すっかりメインプレイヤーとして安定したMotus Ⅱ DQ、設置が落ち着いてくると少し以前と違った音の感触もあり、ほんの少しスピーカーの位置を調整したところ以前より定位が安定して安心感が増してきました。それとこのプレイヤーで再生するとプラッターの材質のせいでしょうか、レコードの帯電が抑えられるようで具合がよろしいです。そんな落ち着いた状況とはいえ一つだけ気になる事が、それはカートリッジとトーンアームの相性。

STSTのトーンアームVertexは対応カートリッジの重量が4~15gとなっていますが、今使用中のPlatauns 2.0 の重量は17g 、ちょっとだけ重量オーバーなのです。
もう一台のIMMEDIA/Eminent の方はそのアームの構造上カートリッジの重さに敏感で、今までもなかなか苦労させられましたが、こちらはそいういう意味では普通のスタティックバランスのトーンアームなのでそれぐらいの重量オーバーに関してはウエイトの位置で問題なく使えていて、使えるならそれで良しかもしれませんが、どうしても気になる点が、それはこのウェイト位置でのトーンアームのfoが適正なのかということ。

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このアームには2種類のウェイトが付属していますが、その重い方のウェイトを使ってもカートリッジが重い分このアームの設定範囲を少しオーバーした位置になっています。やはりこういうのは精神上良くありません。という事でもう少し重量の軽い新しいカートリッジ採用に向けて妄想タイム。

今まで使ってきたカートリッジで一番長かったのは最近まで使っていたLyra Helikon、これは自分の中で一番自然な音で重量もそこそこ軽い部類でした。ですがこちらはもう当然ディスコンで今使うとなると最新のKleosかDelosという事になります。そして現用のPlatanusだと最新の3.0Sが11.5gなのでこれも候補の一つ。今までShureに始まりBenz Micro、Shelter 、Ortofon、My Sonic Lab、ZYX、ダイナベクターなど色々なブランドのカートリッジを使用してきましたが、できれば今まで使った事ないブランドも踏まえ今一度整理すると、今回の候補として考えたいくつかのカートリッジは先に出たPlatanus 3.0S (0.4mV /  11.5g) Lyra Delos (0.6mV / 7.3g) の他にシェルターのHarmony (0.5mV / 8.5g) ベンツマイクロGLIDER SL (0.3mV / 6.8g) 等を考えつつ、それ以外ではと思ったのがEMT、STSTのカタログ等で付いていたのはTSD 15 SLF Nだと思うのですが、こちらはもうディスコンでその後継機種TSD 75も生産終了、現行モデルとしてはHSD 006(1.05mV / 12g)が候補でしょうか、他にも最近出てきGOLDENBERGのClassic(0.4mV / 13g) や日本のアナログリラックスEX3(0.45mV / 約10g)なども候補に仮想コンペスタート。

始めに断っておきますが、これから書くのはデザインの好みの感想で、音に関しては経験と想像のみの評価です。

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まずはPlatanus 3.0S   17gあった2.0から11.5gまでダイエットしたボディで音の傾向は同じであろうことから今一番無難な選択。デザインはスッキリして好きだしロゴのフォントやレイアウトもとても好み。

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Lyra Delos   こちらも以前使っていたHelikonと同じ傾向である事は想像できるので安心と言えます。ただ、どうしても気になったのがこの先端のプラスチック製のプラスネジ。もちろん音に配慮しての採用だと思うのですが、このプラスというのが気に入らず、この上級のDelosも同じネジを採用していて、音は好みであろう事は想像できるのですが・・・・

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Shelter Harmony   こちらも以前Model 901を使っていた事から何となく想像の範囲内の感じがしました。カーボン製のボディもカッコよさそうでしたが、仕上げがちょっと地味な感じ。

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Benz Micro GLIDER SL   スケルトンデザインでデザインは好みなのですが、金色の派手さとおでこのロゴのデザインにちょっと違和感が。あと、空振コイルで出力が0.3mvと若干低く、自分の好みの音楽との相性がどうか?

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EMT HSD006   今まで一度も使った事が無いEMTのカートリッジ、実はこのモデルの前のTSD75やTSD 15 SLF Nのデザインは結構好みで、それと初期のRoksanShirazを見たときカッコいいカートリッジだな〜とずっと思っていて、EMTベースに作られたというのを覚えていました。それらからするとデザインは普通ですが、出力など見ても使いやすそうではあります。

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GOLDENBREG Classic   こちらは上のEMTも作っているHiFictionが作っているカートリッジ。スッキリしたデザインは如何にもSWISS Madeらしく格好いい。

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アナログリラックス EX3   このブランドのカートリッジは知り合いの中でも評判が良く使っている方もいるカートリッジで実際勧められたりもしたのですが、やはり木製のケースと頭のロゴのデザインがどうしても好みでなく、音は良いよと言われているのですが・・・・

で、選定の結果、まず最初に最近使ったブランドという事でライラとプラタナスは止めることに。理由は新鮮さに欠ける為。お気に入りの音でその最新版というのも興味有りますが、それなら今のを変えるのは重さだけの為?と変える理由としてはちょっと弱い。過去に使ったという基準で行くとシェルターとベンツマイクロもダメということになりますが、ベンツマイクロに関しては結構悩みました。少し出力が低いのがネックになりこちらは脱落。すると残るは3品と、ここでまた思い出したのがDS Audioのカートリッジ、最近第三世代のDS003が発表されて大変興味が有ったのですが、やはりメインはNagraのフォノイコライザー込みで使いたかったので今回は除外、そうするとアナログリラックスEX3、GOLEDNBERG Classic、EMT HSD 006 の中からという事で考えて今回はEMT HSD 006を採用という結論に。

理由としてはそのデザイン、アナログリラックスはメイプルのウッドボディでこれはちょっと明るいというか女性的でうちの部屋に似合わないような.....GOLDENBERGはこれは対照的にちょっとうちにはゴージャスすぎるデザインで落ち着かないような.......EMTは赤いボディがちょっと派手かとも思いますが、プレイヤーの地味さに変わって少し映えるかなという感じとMotus Ⅱ DQの視聴時にこちらのカートリッジが付いていて聴いた感じ悪い印象が無く、その時はPlatauns 2.0を使うと決めて試聴したのであまり気にしてませんでしたが、改めて考えると違和感無かったなと思い、スペックも出力1.05mVというのも今まで使ったことないレベルの出力で重量も12gと中庸、そしてここのところの機材のSWISS系への変化の流れを考えますとこれも面白いかなと。
という事で新カートリッジ選びはEMT HSD 006に決定。こちら受注生産らしく納期が1〜2ヶ月かかるそうで、到着までもうしばらくPlatanus 2.0を楽しもうと思います。

 

と、新カートリッジ選定無事終了かと思いきや、実は注文後にこんな物を見てしまい少しだけ凹んでおります。というのはこちらの画像。

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同じEMTのJSD5 HSD006の上位機種。ボロンカンチレバーにSFL HPスタイラスで重量も10gと少し軽い、そして何と言ってもそのデザイン。シルバーの落ち着いた感じのボディにゴールドメッキのポールピースのコントラストが格好いいです。
ちなみにこの画像は本国HiFiction AGからの物で、これを発見したのはHSD006を注文した後。もし、これを発見していたらこっちにしてたかもとちょっと後悔・・・・
でも何故にこちらを考え無かったかというと、それはこの画像。

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こちらは日本の代理店での画像。これだとスタイラスガードがゴールドだったり頭のロゴが赤で目立ったり印象がだいぶんと違います、こちらはもちろん見ていたのですがこのデザインはちょっと好みでないのでパスしていました。
と、ちょっとだけ不完全燃焼的な感じもありますが、HSD006が気に入ったなら次はJSDがあるかと思いHSD006の到着を楽しみに待とうと思います。