とりあえず回り出したMOTUS Ⅱ DQ 、自分の物になったので心置き無く弄れると早速手を付けてみました。
トーンアームを外すとこんな感じ。ベースごとコレットチャックでネジ一本で外れるので簡単です。
プラッターを抜くと軸はこんな感じ。かなり太いです。こちらはプラッターと接している側なので中のシャフトの太さは不明。
センタースピンドルはPOM材でアルミ製のシャフトに嵌め込まれています。シャフトを手で回した感じはかなりスムーズでフリクションなどは感じられません。当たり前と言えば当たり前ですがかなり良い精度のようです。
インナーフレーム全景。色々な素材で組み合わされて作られています。赤いプレートの下にモーターユニット入っている感じです。ちなみにこの軸受は上方向に少しは動くものの抜けることは出来ない仕組みになっています。メカメカしくて格好良いです。
赤のプレートもデザイン上のアクセントになってそそられます。
モーターユニットはテープが貼られていて絶対開けるな!といった感じがアリアリです。
そしてこの薄さの中にモーターが入っているのか?というぐらい薄いモーター部。
どんなモーターなのか見る事が出来ないのは残念です。
ベースとフローティング部ともに素材は樹脂を含浸させた圧縮プライウッドと思われます。そのままタップを立てられるぐらい硬い素材です。面白いのはベースとフローティングの素性が違う事、ベースはチップぽいのに対しフローティング部はプライウッド調で素材を使い分けています。先にも書きましたが樹脂やアルミ、真鍮など色々な素材が適材適所に使われていてなおかつ少量生産故の家内制手工業的な作りが面白いです。
こちらがMOTUS Ⅱ DQ独特のカウンターウェイトとサスペンション部。ウェイトはこの他にも重さの違う物が付属していて、色々なトーンアームに対応可能になっているようです。こちらはメーカーにてセットアップされていたので手はつけません。
そしてこちらも独特なサスペンション調整部。
いわゆるフローティングタイプのサスペンションはおしなべてフワフワと揺らぐように動きますが、このプレイヤーにはダンパーが付いていてそれがかなり軽減されています。そのダンパーがこちら。オイルなどでなくリーフスプリングを使っているというのが変わっているところです。ダンピングの調整も可能ですが、こちらもセットアップ済みなので触らず確認のみ。
こちらはサスペンション側のスプリング。引きバネで覗いてみるとスプリングに鳴きどめと思われるフェルト状のものが入っています。黒いネジは高さ調節用でLookネジを緩めた上で調整しLookする事で固定されてセッティングが安定する仕組み。
プラッターとトーンアームを載せてバランスなど確認。
サスペンションに関しては水平バランス用にこのゲージを使って調整するようになっています。見た目だけでなくゲージに合わせるだけなので簡単に調整可能です。3箇所のサスペンション部全て同じ高さになるように調整。
こちらが回転の精度を司る電子部。モジュール構造でできています。
専用のテンプレートを使ってオーバーハングの調整。基本はセンタースピンドルとトーンアーム回転軸センターをゲージに沿って合わせた後針先の位置を確認という流れ。
このプレート、レコード盤と同じぐらいの厚みになっていて使い勝手が良いです。
その後プラッターとトーンアームを外して外枠を取り付けて元に戻して完了。
トーンアームの指掛けはPOM材のようで超軽量で鳴きもなさそう。指に当たる感覚も優しくて好みです。そして以外に薄いヘッド部。
カーボンパイプにPOMやアルミと色々な素材で作られているアーム。
殆どの素材が削り出しのようでエッジが効いていてマットな質感が好みです。プレイヤーシステムで唯一ネームの入っているのがここのみというのもいいデザインだと思います。
大小2種類のウェイトが付属しているこのアーム、カートリッジの対応重量が4〜15gとPlatanus 2.0 では少し重量オーバーですが、それほど無理せずに装着出来ました。
音ももちろんOKでしたが、トーンアームの作りからするともう少し軽いカートリッジの方が合うかななど良くない考えが・・・・・
で、これが現在のレイアウト。ちょっとNaimが出しゃばってる感じもあるのでここら辺が今後の課題かと。ともあれ新しいプレイヤーを迎えて気分良しです。