気侭Audio

書斎でのオーディオの記録と記憶

スピーカーケーブルの実験 その後。

前回テスト的に作ったSP-1 10-OCCを使ったケーブル、試聴した感じ問題なさそうなので本格運用にしっかりとした仕様で製作。

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バナナプラグはお気に入りのSWISS Multi-Contactを使用。スピコンはダイキャストボディーのハンダタイプにプラ製のカバーを使用。

これでまた新たな音に期待して使い始めましたが、しばらく使用していくうちになんか違和感が・・・・・高域は綺麗なのですがなんか実体感に欠けるというかソースによってはいまいちで試しにゲインなど弄ってみるもあまり変化無し、特に低域はゲインをかなり変化させても前のケーブルのように変化せず何というか意固地な感じ。

元のケーブルと何度か入れ替えつつ試聴するとやはり元のケーブルの方がより自然な感じで残念ながら新ケーブルはとりあえずお蔵入りとなってしまいました。

そしてケーブルを聴き込んでいくうちに感じた違和感は他の部分にも・・・・・

Nagraを入れた最初の時に思った感じ、自然で柔らか伸びやかな感じが後退しているような気がしてセッティングを少し巻き戻してみることにしました。

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それはPL-Pの足元、これをウエルフロートからその前に使っていたアクリルブロックに戻してみてどうなるか試してみることに。

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余ったウエルフロートはPL-Pの電源に使用。右はMITのアイソレーショントランス。こちらは継続使用です。ちなみにこのトランス、2個のトランスをシリーズ接続して二重フィルタリングした凝った作りでなかなか良いです。

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で、これで鳴らしてみたところ、何とあの元の感じが戻ってきて何ともいい感じです。以前のブログを見返すとこのアクリルブロックは硬いとかなんとかあまり良いように書いていませんでしたが、ウエルフロートから戻すとなんでなんでしょうか腑に落ちる音でこっちの方がデザイン含め良いなと。最後にもう一つこれは些細なことですが天板を固定しているネジを外して天板をフリーに。使い始めの頃、フォノ部のセッティングを変えたり真空管を変えたりで天板のネジを外しておいた時があって、その音が良くてセッティングも落ち着いた後もそのままにしておこうか少し悩んだのですが、安全のためにチタンネジを使って固定しました。それを今一度外してみるとやはりこの方がほんの少しですが良いように感じます。こうやってセッティングを戻していくと今まで良いと思って色々と行ってきたことが実は少しづつズレを生み、気づかないうちに自分にはよくない方向に向かっていたのをスピーカーケーブルでの違和感が元に戻るきっかけを作ってくれて結果良かったような、何ともな〜という感じです。

 

Naim NAC32 その2

新しいスピーカーケーブルの実験と前後してこちらも気になっているNAC32のレイアウト。
Welltempardのフォノイコライザー として使い出したNAC32、当初ハム音からプレイヤーの下にセッティングしましたが、どうにも大仰でもっとスッキリレイアウトしたく、考えます。

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まずはこちらが現在のレイアウト、プレイヤーの下に電源と本体を並んで設置しています。

これですとどうしても全体のかさが高く、重厚感というのはあるのですがちょっと大仰な感じ。プレイヤー台は3点支持で傾きを調整できるようにアルミの削り出しの部材とジュラルミン板で作った物ですが、これは当時サザーランドのPh3Dフォノイコライザー を納めるように作ったものでNAC32を納めるには3点支持の足をかさ上げするしかなく、足が浮き上がった感じになってデザイン的によろしくありません。

で、今一度レイアウトの変更に踏み切りました。その前にケーブルの製作です。

ケーブルの素材は当家定番のCardas 4X24 あいにく適当な長さの物が無かったので海外サイトから取り寄せ。4X24は4芯にシールドという構成なので一本でL/R作れるのですが、今回はシールドを厳重にということで送り出しのDINコネクター側を一本で送り出し途中でL/Rに分かれるという構成で製作してみました。

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金属製のロッキング付きDINコネクターを使用。こちらはNaim純正と同じ品物。

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RCA側は最近お気に入りのMogami製のコネクターを使いました。

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今一度プリ本体を色々な場所に置いてみたところ、ハムノイズはどうもIMMEDIAの電源ユニットからのノイズに干渉していることが濃厚でレイアウトはこれしか無さそう。電源部を上下に重ねるのは折角の別電源のメリット台無しなのでこちらは他の電源達と同じ床に置くことに。

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そして見た目と操作感向上にベースボードごとベースと同じBDR製のコーンを使って3点支持に。

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これでNaimと高さの差が出て落ち着いたレイアウトでいい感じになったと思います。

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さて、レイアウトが落ち着いたところで次はスピーカーケーブルの本番用製作です。

 

スピーカーケーブルの実験。

普段ですと初詣やら買い物など出かけることが多い正月の休み。
ですが、今年はこのコロナ禍で外出自粛、家に篭り時間を持て余し気味です。

そうなると普段あまり出来ないセッティングや買ってはおいたもののほったらかしだった機材の製作などオーディオ実験モードに突入するのは自明の理、という事で以前から試してみたかったスピーカーケーブルの実験をはじめました。

で、今回使ったのはこちらのケーブル。

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アバロンやルーメンホワイトなどハイエンドなスピーカーに使われているスピーカーユニットを作っているThiel & Partner accuton のスピーカーケーブルSP-1 10-OCCです。

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こちらのケーブル、0,7mmのFPE被覆の単線を10本中空チューブコンダクターの周りにスパイラル状配置した構造で全体の直径は8,5mmと細めのケーブルです。
現在使用しているVan Damme 製のケーブルも悪くないのですが、以前使っていた単線LANケーブルが具合が良かったので単線のケーブルを使ってみたく、LANケーブルを使ったスピーカーケーブルの素材をアップグレードするものは何かないかと探していましたところこのケーブルに行き当たりました。で、素材そのものはずっと以前に購入していたのですが、何となく作るのが億劫というかそれ以外の事に興味が移っていてそのままになっていたものをようやく着手しました。

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今回、作るにあたって気になっていたのはその細さ。普通のスピーカーに使うなら5本づつを+/−に使えばそこそこの太さでこのケーブルでも大丈夫だと思いますが、うちでは3wayのマルチなのでこれを2/2/1の三分割にしてとりあえず製作してみることに。

正直、ハイやミッドはともかく0.7mmX2本の線で314mmX2のウーファーを駆動できるか?以前製作したLANケーブルの物も細い単線でしたが、あちらは片側0.55mmX4、今回は0.7mmX2と更に細くなりますので、とりあえずは実験で作ってみることにしました。

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アンプ側はスピコンで

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スピーカー側はとりあえずなのでネジ締めタイプのバナナプラグで製作。

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なんとも頼りない細さで本当にこれで大丈夫か恐る恐る音を出しました。

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今回テストという事で選んだのは以下の3枚のレコード。

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Eva Cassidy / Night Bird
高音質で有名なライブ盤の4枚組アナログバージョン。ライブならではの空気感とソリッドな低音が聴けます。もちろん演奏も素晴らしくとても楽しめるアルバムです。

聴いた感じはほぼほぼ違和感無し、これならいけるかと次のレコードに。

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James Blake / JAMES BLAKE

こちらアナログは2枚組でその中から2枚目のA面一曲目、LIMIT TO YOUR LOVEを。この曲、正確に何Hzか分かりませんが超低音が凄いレベルで入っている楽曲で、そこそこの大音量でも掛けるとうちの部屋では壁は振動するは、色々なものがブルブルガタガタ音を立てるは、ズボンの裾は揺れるはとスピーカーによってはちょっと危ないのではと思うぐらいの音が入っております。なのでこれを聴いてどうなるか正にテストといったところです。
で、結果は・・・・いや、意外とちゃんと低音出ています、こんな細い線でも大丈夫なんだとこれは本当に意外でした。そして最後にはこちら。

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Ono Seigen / CDG Fragmentation

こちらはオノ・セイゲンがファッションブランドComme des Garcons のShow用に製作された音楽の未発表曲集。一曲目のWHITE TANGOを聴きます。こちらの楽曲、アコースティックで素朴なタンゴの調べがとてもノスタルジックな感じで自分自身大好きな一曲。録音もとても良く、質素な音の中に奥行き感があってテストにももってこいです。

こちらも普段聞き慣れている一曲なので違和感あれば即却下となるのですが、こちらもOK。全体的に若干低域にスッキリしたところはあるものの、貧弱というのではなく締まったぐらいでこれはこれでいい感じ、これならいけそうと判断してちゃんとした形で製作することにしました。

それにしてもこの細さでOKとは本当にビックリです。まあ、さらに聴き込んで違和感出れば、もう一本ウーファー用に追加して5X3X2本の組み合わせにすれば問題ないと思いますのでとりあえずはこのケーブルで進めて行こうと思います。

そしてちょっとおまけで実験君。

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アナログ周りの静電気対策にシャープのプラズマクラスター発生器を設置。

本来脱臭などの目的の機器ですが、静電気対策にもなるということで邪魔にならない程度の大きさのこちらを置いてみました。結果、効果あったかと言うとそれほど変化無しといったところでやはり静電気対策にはちゃんと照射するタイプのものが良さそうですね。
まあ、気休め程度にしばらく使ってみることにします(苦笑)








 

Naim NAC32

プリアンプがNagra PL-Pに変わって音が安定しだした頃から少し考えていたこと、それはセカンドプレイヤーWell Temperd のフォノイコライザー の変更。

現在使用中のSutherland のHubbleは長年のフォノイコライザー 遍歴で残ったお気に入りのイコライザーですが、PL-Pが入ったことで少しこれを変えてみたくなり考えたのがSpectralのプリをフォノイコライザー として使うということ。Spectralを選んだのは聴き慣れているというのと、これならもし万が一PL-Pが故障してもこちらを予備機として使うことができるし安心かと考えて、それならまだ使ったことない初期のDMC-6など良いのではとオークションなど物色しましたが、なかなかこれといった物が出ません。

以前はちょこちょこ出てたはずなんだがな〜と思いチェックするも全然出る気配なし。そのついでにと別に何かプリアンプの出物がないかなとオークションなどをチェックしていたところ気になるアンプを発見、それはNaim AudioのプリアンプNAC32 。

Naimのアンプは以前から気になっていて、一度セカンドシステムなど組んで使ってみたいなと思ってちょくちょく見ていたのですが、ここに来てその最初期のプリアンプNAC32がオークションに出品されているのを発見。そのデザインにピンときて、これはと思い頑張って入札、ジャンク扱いだった物で思ったより安価で落札できました。

で、到着したのがこちら。

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来て早速に天板を開けてチェックした為こんな写真でご勘弁。到着した個体は外観はとても良く中身もやれた形跡なし、PSEの無い電気製品を出品するためか配線が一部切断されていた以外ダメージらしきものもありません。

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モジュールに関してもフォノイコライザー が2系統とラインアンプとフルに付いていて文句なし。

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電源は本国仕様で240V仕様、100Vでもパイロットランプは点きましたがもちろんちゃんと作動しませんのでこれがジャンク品になった原因かと。

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外観的には気になるところは無いものの、少しは手直ししたいところも。フォノ入力のRCAジャック、何故かL側が渋くニッケルメッキもくすんでいたのでスイッチクラフト製の同じようなデザインの物と交換。

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ボリュームもガリが多く気持ちよく無いのでこちらは東京光音のCP-2500に交換。バランスの方は全く問題なかったのでそのままです。

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電源部の巨大な電解コンデンサーはやはり少し膨らみ始めていたので、こちらはドイツROE製のコンデンサーと交換。

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その後DINプラグを使った接続ケーブルを製作して200Vのステップアップトランスを入手し無事作動確認できました。
出て来た音は・・・・とその前にまず置き場所に敏感で、当初プレイヤーの右側に置いたところ結構なハム音が発生、色々置き方を試したところ結局前のレイアウトと同じに落ち着きました。

その後落ち着いて聴いた感じは、まだハム音が少しあるものの鮮度が良くシャキッとした感じ、でも線は細くなく優しい音とは違います。ダイナベクターの10X3は高出力MCなのでMM入力で使っていますが、結構相性が良さそうでまずは満足な音です。

作ったDINケーブルはまだ暫定的な物なのでこれをうちのメインケーブルCardas 4X24で作ってどうなるか、レイアウトはどうするか。電源をどうするかなど色々と遊べそうでこちらも楽しみです。








 

Stereo Sound 217

長年愛読していたオーディオ雑誌ステレオサウンドですが最近のオーディオ製品の高額化やデザインのセンスについて行けず、新しい機械を購入する気も起きないのでここ数号は購入していませんでした。ですが、毎年冬の号はグランプリやベストバイなどの記事があるのでたまには勉強と思って久々に購入したところ、何ともビックリのページが。

それは写真家の平間 至氏のインタビュー記事。その中のお気に入りのディスクのページを見て目が点になりました。

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 80年代のノイズやアバンギャルドNEW WAVEプログレでもマイナーなカンタベリー系などこれまで絶対にオーディオ雑誌に登場したことがない盤がずらり。
そしてこれらは私の大好きなレコードでもあります。
記事の中には”1980年代のアブストラクトな音源をオーディオにもこだわって聴く人はあまり見かけないが”ということですが、それは私です(苦笑)と言いたくなりました。

で、嬉しくなってこれを棚から取り出して聴きました。

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記事に載っていたThis Heat のファースト。こちらはセカンドプレスのDMMダイレクトメタルマスターバージョン。

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そのテストプレス盤です。誰が欲しがるの?というかなんともニッチな一枚です。f:id:cuerex:20201212094342j:image

そして裏面にはチャールズ・ヘイワードとチャールズ・ブレインのサイン入り。サインは先日来日した時に直接頂いたもの。
それにしてもステレオサウンドでこんな音楽が紹介されるとは・・・・・・です。

IMMEDIA 復活。

Pink Triangle が良いと言ってもやはり当家のメインプレイヤーは何と言ってもIMMEDIA。なもので不調の原因探りつつ、以前から用意していた部品を使ってアップデートも行いました。不調の原因はモーターの潤滑不足で、こちらは注油してささっと問題解決。少し伸び始めていたベルトも同じ直径のシリコンベルトを使って自作。接着に結構良い接着剤とプライマーを使用したので出来上がりは上々。ですが、ほんの一滴の為に瓶で買ったプライマーなど結構なお値段でちょっとコストかかりすぎました・・・・まあ、多分買うよりずっと安いので良しとします。

そして以前から気になっていた電源部をメンテナンス。購入してから一度もメンテナンス等していないので確認してみました。

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メンテナンスといっても素人ですから分解して基盤を外してカラカラだったトランジスター放熱用シリコンを塗り直したのと電解コンデンサーを交換したぐらいです。まあ、特に今まで問題もなかったしこれでしばらくは安心かと思います。

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そしてこちらは以前から気になっていた出力端子部分の交換。エミネント純正のRCAジャックBOXは薄いプラスチック製でちょっと強度が無く、最近一部にクラックが入ったりしてグラグラになって騙し騙し使っていたのでこれを機会にしっかりしたアクリルの削り出しの物と交換。こちらは自分で図面を書いて以前にもPL-Pのアクリル台を作ってもらったところで製作してもらいました。

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ベルトも新品、軸受のオイル交換して、モーターの軸受にも注油、ターミナルもきっちりして気分良し。やはりIMMEDIAはずっしり安定感あってエミネントの滑るようなアームの動きも気分良く当家のメインプレイヤーはやはりこれです。



 

 

驚きのPink Triangle

先日のプラタナス2.0へのカートリッジ交換後なかなか良い感じで鳴っていたIMMEDIAに異変が・・・・どうもプラッターの回転が安定しない事があり急遽メンテナンスをすることに。

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その間の代打として以前にレストアは完了しているもののちゃんと動かしていなかったPink Triangle をメインとして使ってみようとIMMEDIAの場所にセッティング。

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まずはベースの部分での水平を出してプラッターを装着。

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プラッターと標準的な重さのレコードを乗せてサスペンションのセッティング後さっそく試聴。カートリッジはこれまた間に合わせ的に購入したOrtofon Ω 、PL-Pのフォノイコのセッティングを合わせて聴いてみると、何これ!良いです!こんな軽いペナペナとも言えるプレーヤーから出る音とは思えないくらいがっちり安定した音です。

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カートリッジのOrtofon Ωも本当に価格が信じられないくらいパリッとした音で久しぶりに使ったMMカートリッジがこんなに良いとは改めて見直すと共に他のMMも試してみたくなりました。

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ということでIMMEDIAの整備中も楽しく音楽聴けそうで気分も変わってこれはこれ良い感じです。ただ、やはりIMMEDIAがないとちょっと寂しいかも・・・・

 

更にブラッシュアップ。

購入から約一ヶ月、カナダからやっと到着したのはこちら。

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MIT 初期の製品Z-2 ISOLATOR アイソレーショントランスです。

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パワーアンプに使ったトランスが好結果だったのでプリアンプにも使ったらいいのではと思って購入したのがこちらZ-ISOLATORです。こちらはその最初期型で、それ以降のものと比べても小型でデザインも好みでZ-STABILIZERを使っていたこともありセットとなるこれを探しておりました。でこれをPL-Pの電源に繋げて試したところ、何というかネガな部分が無く良いところのみな感じで良くなってます。これはちょっとと思って奥様を呼んで聴いてもらったところ、やはり違いが分かるようで、これは何というかピースが嵌った感じでとてもよかったです。

ちなみに左側の信濃電気のクリーン電源はターンテーブルの電源にのみ使用。

 

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それとは別にちょっとした遊びでWelltemperedのカートリッジを予備に置いてあったダイナベクターに交換。

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カートリッジが軽くなったのでウェイトを純正からより低重心になるイギリスXTC製の物に交換。こっちの方がデザインがかっこいいんですよね。

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そしてこれはちょっと勇気がいったIMMEDIAのカートリッジ交換。長年使ってきて一度は浮気したもののまた戻ったHelikon、何の違和感なく聴いてきましたがプリがPL-Pに変わったこともあり、ちょっとした浮気心でプラタナス2.0を試してみることに。購入当初、その重量ゆえエミネントとの相性が悪くウェルテンパードの方に使ってきましたが、その間にエミネントの駆動ポンプをパワーアップしたこともあり今ならもしやと思って装着してみると何とかバランスが取れて問題なく動くことを確認。セッティング後出た音はこれは、、、、好みの音です。いや、何というかとても自然でPL-Pのフォノとの相性抜群な感じでとてもいい感じです。
これはもう何の不満も無いのでプラタナスに固定することで決定。プラタナスなら針交換も新しいゆえ安心なのでこれからは落ち着いて盤を聴くことができそうです。

 

セッティングその他整え中。

Nagra PL-P の真空管交換比較も落ち着いて、サイドボード上のレイアウトなど少し試してみたいことなどに手を付けました。
現況はこんな感じで3台のターンテーブルがありますが、繋げているのはフォノイコライザー の不足で2台のみ。フォノイコは未だ検討中なので取り敢えず置いといてまずはメインのIMMEDIAでちょっと実験。

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前のプリアンプ、Spectral DMC-20に使っていたRELAXAのボードをIMMEDIAに使ってみました。

耐荷重はギリギリでふわふわすることなく良い感じでセッティング出来て音も悪くありませんでしたが、見た感じがちょっと大仰でごちゃごちゃしていて落ち着きません。  試しに元に戻すと音も含め落ち着きがあり、やはりこれが良いと元に戻りました。  オーディオ的にはRELAXAを使った方がS/Nも良く良いかもしれませんが、うちでは少し綺麗すぎるきらいもあってオーソドックスなセッティングに落ち着きました。

次はPL-Pの足元。最初にRELAXAのボード、次にアクリルブロックと足元を変えてきましたが、何となく最初のRELAXAの方の自然な感じが良かったような気がして、さりとて機材の大きさに対してボードの大きさがバランス悪く感じてそれ以外で何かないかと考え、今回特注サイズも受け付けてくれるWellfloatボードを使ってみることに。   注文から約三週間で希望の仕上げのボードが到着。

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PL-Pにぴったりのサイズでフィンランドバーチ素地のまま、小型フルコンメカ搭載仕様で作ってもらいました。全く素の木地ですので軽くサイディングして針葉樹用のオイルワックスにて仕上げました。

さて、音の方は私の駄耳にはそれほどの変化無しでちょっと肩透かしな感じですが癖はなく、前のアクリルよりは線が細い感じでしょうか、このまましばらく使ってまたアクリルブロックと比べてみようと思います。

 

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そして最後にこれが一番効いたのですが、3台のプレイヤーを2台に減らしてレイアウトに余裕をもたせました。出来れば3台のプレイヤーを同時に使い分けしたかったのですが、レイアウトしてみるとどうにも窮屈でスッキリしません、なので今一度2台の状態に戻したところこれが見た目もあってかとてもスッキリ伸びやかな音に。

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こうなると元には戻せないなという感じです。そしてこちらも以前から考えていたことを実行。

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手を付けたのはパワーアンプの電源環境。デジタルのパワーアンプということでちょっと他の機器に対する影響が気になって以前から検討していたアイソレーショントランスを導入。使ったのは電研精機の500VAの物。これを二つ各パワーアンプごとに使用しました。普通はパワーアンプの消費電力に対して余裕のある出来るだけ大型のものを使うのが一般的かと思いますが、今回使うにあたってパワーアンプの消費電力調べたところ(参照)これならそれほど大型のものでなく小型の物で十分ではないかと、そしてこちらの記事をみて、その中のこちらを参考に各パワーアンプに一台ずつ必要であろう容量のトランスを使うことを決めました。届いたトランスは思ったよりしっかりした美しい作りでしたが付属の電源ケーブルがあまりに実用的すぎるので少しオメカシしました。使って見てはじめにビックリしたのがその発熱。その温度はちょっと触れないぐらいの熱さになって、”これ大丈夫か?”というレベル、でもこれは新品ゆえの物のようで、ランニングイン後はしばらく使うと手で触ってほんのり感じる程度までに温度も下がりホッとしました。
音的には少しS/Nが上がって背景が静かになって細かい音が浮き上がってくる感じでしょうか、激変とはいかない感じまでも良い感じです。

 

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レイアウトの方もトランスはアンプ下の空間にうまく収まってくれて目立つことなく、これも大型の物を使わなかったメリットかと。

ちなみにアンプ左側の壺はイタリアの貯金箱、知っている人は知っているあのBancoの壺です。右側はMIT初期の製品Z-SABILIZER、こちらもそれほど激変ではないですが、外すとちょっと変わってしまうので併用しています。

そして最後に使い勝手の向上用に電源タップを改造。

 

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以前からパワーアンプの電源をいちいち2回入れるのが面倒で、タップの途中にスイッチでも入れるかと思っていましたが、今回トランスを入れたことによりスイッチの必要性を感じて、以前からそれ用にと集めて置いた部材を使いスイッチBOXを製作。

お分かりの方もいらっしゃるかもしれませんが、このスイッチBOX、ボックスは汎用の物を使っていますが、スイッチはスペクトラルのパワー・アンプに使われているあの特徴的な大型のシーソ式のスイッチです。自身長い間スペクトラルのアンプを使っていましたが、特徴的なあのメインスイッチが気に入っていて、それが何のスイッチなのか調べて同じものを見つけて予備にと持っていたものを使いました。結果スペクトラルのアンプのスイッチを入れるあの”パタン”という感触で電源が入って自分的にはデザイン含めて中々良い感じになりました。

今回スイッチを入れる必要性を感じたのは、トランスを入れたことでパワーアンプの電源を落としてもトランスまでは常時通電していることで常にトランスが発熱しているのが気になり、特に最初の頃の発熱量はかなりだったのではこれはちょっと熱と消費電力、そして何かが常時通電状態になっているのはちょっと気分が良くないなと。

オーディオ的には接点を増やすのはどうかとも思いましたが、スイッチ一つで両方のパワーアンプをコントロールできるというのは楽ですし、やはりトランスの熱が気になってスイッチを入れることにしました。結果、自分の駄耳では音の差は感じられず・・・パワーアンプの電源が一回のアクションで済むこともあって結果オーライでした。

あと、もう一つ電源に関して機材を購入したのですが、こちらはカナダから購入して現在配送中。ですが、注文から三週間未だ届かず・・・・このコロナ禍で配送にはかなり時間がかかり覚悟してましたが、やはり到着が待ち遠しいです。

 

 

毒を食らわば皿まで。で、過ぎたるは及ばさるが如し

フォノイコライザー段に使ったTESLA ECC803Sがあまりに良い感じで、ラインアンプ部にもこれを使ったらもっと良くなるかも、やはり同じ真空管で統一するのがやはり良かろうと思いますが、いや、あんまりコロコロ変えるのはいかんと思いつつebayなど見出しだすといけません、同一ロットで4個揃った物を発見してしまいました。

結構高価になってしまいますがどうしても試してみたくなり、正に毒を食らわば皿までとポチッとしてしまいました。

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ウクライナのセラーから届いたこちら、早速組み込み試聴しますとなんかちょっと違和感が・・・・まあ、しばらくエージングしてから判断しようと一週間ほどそのまま使ってみましたがやはり自分の好みとは違う感じ、少し繊細すぎるというかふっくりしたところが少ないように感じます。で、過ぎたるは及ばさるが如しで元のTESLA ECC83に戻しましてこちらの方が自分的には好みで

まあ、これも良い経験で、こちらはフォノ用の予備として置いておけば安心かと納得させておきます(苦笑)

そしてもう一方のECC81の方は元付いていたEiとTUNGSRAMを更に聴き比べてTUNGSRAMをメインに使うことに決定。
もうこれでしばらくは変えないぞ!と心に誓っておりますが、あんまり自信ありません・・・・・