気侭Audio

書斎でのオーディオの記録と記憶

ちょっとだけ。

プリアンプのNagra PL-Pはもうすっかりうちに馴染んで、購入時から真空管の交換した音の変化も一通り経験し、今はTeslaとTungsramの組み合わせに落ち着いてこれはもう変えたくないなとなんの心配も無く今日も気持ち良く音楽を聴かせてくれています。

と、言いつつ、なんかもう少しでも良くなることないかと思ってしまうのはやはり性なのか、以前から少し気になっていた事に手をつけることにしました。

それは真空管ダンパー。実はPL-Pの事をネットで調べていた時にこんな記事を見つけました。それは雑誌 無線と実験 誌でPL-Pの視聴記事が乗っていたこの表紙。

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(画像はネットから拝借しました)

この写真を見ると真空管にダンパーが装着されているのが見えます。
記事の方でもそこは記述があって、初期の頃だけかもしれませんがダンパーがついていたようで、そうなるとやはりダンパーを試してみたくなるのが人情です。

色々と真空管ダンパーという事で探してみて最初に見つけたのはこれ。

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KRYNAのTube Radiator これなら放熱とダンピング両方出来ると装着しましたが、

なんか窮屈な感じで音にも変化は感じられず、早々に取り外しました。
で、次に見つけたのがこちら。

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シリコン製のリングで一応真空管用に作られた物のようです。よくあるOリング転用でなくて断面が角でシリコンのパイプから切り出して作られているようです。こちらはebayで購入。

取り付けた感想はなんかちょっとデッドな感じ、モノクロっぽいと言いますか、多分気分の問題ぐらいですが、あまりいい感じではなかったのでこちらも却下。

その後ダンパーはもういいかなと思っていたところ、ふと見つけたサイトにこんなものが。

 

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Tube Dampersherbiesaudiolab.comチタン製のリングにダンピング材を取り付けるタイプでピンポイントでダンピングするものでこれは前の2つと違う感じで良いかも。個人的には凝った作りの真ん中のタイプに引かれましたが、用途に合わせて今回は左のものをチョイス。

アメリカのショップからでしたが程なく物は到着して早速検分。

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チタン製のリングにシリコンのダンパーが程良い嵌め合いでいい感じの作りです。

早速画像にあった通り5本のE83CCに装着してみたところ、適度に隙間のあるいい感じのレイアウトで収まりました。

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前の2つのダンパーは取り付けた際にスペース的に結構窮屈な感じだったのですがこちらはそんな感じは無く、で、肝心の音ですが、ちょっと聴きではほんの少し静かになったかな?という程度で大きな変化は感じられません。まあ、あまり変化してもらっても困るので暫くはこのまま様子見といった感じでひとまず真空管ダンパーに関しては気が済んだという感じでしょうか、とりあえずは落ち着きました(笑)

落ち着いたところで次は電源環境の整備に移りたいと思います。

MOTUS Ⅱ DQの音。

導入から約二週間、初めは以前とそんなに変わらないな〜という印象だったMOTUS Ⅱ DQ、鳴らし始めて一週間ぐらいから動きが馴染み始めたのか少しづつ音の印象が変わり始めてきました。

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それに初めて気づいたのはこのレコードを掛けた時、ドイツのプログレッシブロックバンドFaustのファーストアルバム。

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これはそのイギリス盤。盤自体はドイツ盤でジャケットがUK盤という仕様で自分の持っている何枚かの中では1番原盤に近い一枚。10代の頃から長年聴き続けてきたこのレコードが今まで聴いたことない濃さの音で鳴ったのが始まりでした。
そして最近のお気に入りでリファレンスでもあるこのレコードCDG Fragmentaion

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こちらのA面一曲目のお気に入りの一曲”WHITE TANGO"が恐ろしくゆっくりしっとりと聴けるのです。
それはまるで回転数が遅い?というほどで、本当にひとつひとつの音がしっかり響いて噛み締められる様に聴こえます。

そしてこちらのレコード

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こちらもファッションブランドのUNDERCOVERがつくったレーベルUNDERCOVER RECORDSから出た CAN のShe Brings The Rain
これも元々音質の良い曲でしたが12inの45rpmで更に良い音になった一枚。

こちらでも同じ傾向の一つひとつの音がゆったりした空気感でしみじみと鳴ります。そして音が前に出てきてまさにそこで歌っている様な空気感があります。

これらがあまりにも今までになくゆったり聴こえるので、まさかと思い回転数をいくつかのストロボライトスコープでチェックするも異常なし、そうなるとこれはもう聴こえ方の違いとしか言えず、昔同じ様な経験が何度かあった事を思い出しました。

一つはマイクロメガのCDP、CDF1で出た音を聴いた時、そしてアナログではノッティンガムのスペースデッキを聴いた時と同じ音がゆったり流れるあの感じです。

その後も何度か同じ様なしっかりゆっくり流れる音になる盤に遭遇して確信しました、これは自分の感性に合った良いプレイヤーです。今回のプレイヤー選びは自分にとってまた一つ新しい音へのブレイクスルーになるキッカケになりそうでこれからの音生活にワクワクです。

 

 

STST MOTUS Ⅱ DQ その構造とセッティング。

とりあえず回り出したMOTUS Ⅱ DQ 、自分の物になったので心置き無く弄れると早速手を付けてみました。

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トーンアームを外すとこんな感じ。ベースごとコレットチャックでネジ一本で外れるので簡単です。

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プラッターを抜くと軸はこんな感じ。かなり太いです。こちらはプラッターと接している側なので中のシャフトの太さは不明。

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センタースピンドルはPOM材でアルミ製のシャフトに嵌め込まれています。シャフトを手で回した感じはかなりスムーズでフリクションなどは感じられません。当たり前と言えば当たり前ですがかなり良い精度のようです。

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インナーフレーム全景。色々な素材で組み合わされて作られています。赤いプレートの下にモーターユニット入っている感じです。ちなみにこの軸受は上方向に少しは動くものの抜けることは出来ない仕組みになっています。メカメカしくて格好良いです。
赤のプレートもデザイン上のアクセントになってそそられます。

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モーターユニットはテープが貼られていて絶対開けるな!といった感じがアリアリです。

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そしてこの薄さの中にモーターが入っているのか?というぐらい薄いモーター部。
どんなモーターなのか見る事が出来ないのは残念です。

ベースとフローティング部ともに素材は樹脂を含浸させた圧縮プライウッドと思われます。そのままタップを立てられるぐらい硬い素材です。面白いのはベースとフローティングの素性が違う事、ベースはチップぽいのに対しフローティング部はプライウッド調で素材を使い分けています。先にも書きましたが樹脂やアルミ、真鍮など色々な素材が適材適所に使われていてなおかつ少量生産故の家内制手工業的な作りが面白いです。

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こちらがMOTUS Ⅱ DQ独特のカウンターウェイトとサスペンション部。ウェイトはこの他にも重さの違う物が付属していて、色々なトーンアームに対応可能になっているようです。こちらはメーカーにてセットアップされていたので手はつけません。

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そしてこちらも独特なサスペンション調整部。

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いわゆるフローティングタイプのサスペンションはおしなべてフワフワと揺らぐように動きますが、このプレイヤーにはダンパーが付いていてそれがかなり軽減されています。そのダンパーがこちら。オイルなどでなくリーフスプリングを使っているというのが変わっているところです。ダンピングの調整も可能ですが、こちらもセットアップ済みなので触らず確認のみ。

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こちらはサスペンション側のスプリング。引きバネで覗いてみるとスプリングに鳴きどめと思われるフェルト状のものが入っています。黒いネジは高さ調節用でLookネジを緩めた上で調整しLookする事で固定されてセッティングが安定する仕組み。

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プラッターとトーンアームを載せてバランスなど確認。

 

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サスペンションに関しては水平バランス用にこのゲージを使って調整するようになっています。見た目だけでなくゲージに合わせるだけなので簡単に調整可能です。3箇所のサスペンション部全て同じ高さになるように調整。

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こちらが回転の精度を司る電子部。モジュール構造でできています。

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専用のテンプレートを使ってオーバーハングの調整。基本はセンタースピンドルとトーンアーム回転軸センターをゲージに沿って合わせた後針先の位置を確認という流れ。
このプレート、レコード盤と同じぐらいの厚みになっていて使い勝手が良いです。

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その後プラッターとトーンアームを外して外枠を取り付けて元に戻して完了。

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トーンアームの指掛けはPOM材のようで超軽量で鳴きもなさそう。指に当たる感覚も優しくて好みです。そして以外に薄いヘッド部。

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カーボンパイプにPOMやアルミと色々な素材で作られているアーム。

殆どの素材が削り出しのようでエッジが効いていてマットな質感が好みです。プレイヤーシステムで唯一ネームの入っているのがここのみというのもいいデザインだと思います。

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大小2種類のウェイトが付属しているこのアーム、カートリッジの対応重量が4〜15gとPlatanus 2.0 では少し重量オーバーですが、それほど無理せずに装着出来ました。
音ももちろんOKでしたが、トーンアームの作りからするともう少し軽いカートリッジの方が合うかななど良くない考えが・・・・・

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で、これが現在のレイアウト。ちょっとNaimが出しゃばってる感じもあるのでここら辺が今後の課題かと。ともあれ新しいプレイヤーを迎えて気分良しです。

 







 




 

 

STST MOTUS Ⅱ DQ 到着。

オーダーを入れて約3ヶ月、STST MOTUS Ⅱ DQが拙宅に到着。
お盆前に到着の連絡を頂いていたので休みの間に受け入れ準備を始めました。

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これが以前の状態。STSTを迎えるためにまずはWell Tempered を移動した状態でしばらく過ごしたところまでは以前書いた通り。

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今回メインのプレイヤーをSTSTにする為、IMMEDIAを移動していきます。

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左側にIMMEDIAを移動させフォノイコとしているNaimと接続。STST用のベースにWell Temperedで使っていたカーボンボードを設置、これで受け入れ準備完了です。

そして納入当日、エレクトリとショップの方二人で納入に来られました。

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改めて中身だけの状態を見ると本当に凝った造りです。そしてこんな張り紙が。

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今回トーンアームとセットだったので向こうでセッティング済みとの注意書き。

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セットアップも順調に進み、セッティングや扱い方など聞きながら無事作業終了。

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合わせて点検から戻ったプラタナスと組み合わせて聴いた感じは、普通というか安定して不安なく聴ける感じだなというのが第一印象です。

まずは無事うちに来てくれてホッとしています。ちょっと不安だったオークの木目も好みの感じでバッチリ、これから自分なりのセッティングで楽しめそうです。

Ortofon OM シリーズ

あくまで代打的に使い始めたOrtofon Ω、意外にも気に入ってしまいもうこれで行くかという気もおきますが、でも、やはりそれではちょっと切ない・・・さりとてこの軽量なカートリッジのメリットを感じて、このカートリッジについてもう少し調べてみることにしました。

オルトフォンジャパンのサイトには勿論Ωは無く、このタイプのカートリッジであるのはDJ用のカートリッジで針圧が高く、普通に聴くには不必要な感じ。で、本国のサイトに目を向けるとそのヒストリカルカートリッジの中にOMシリーズというのを発見。そのライナップがこちら。

 

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主に針の違いのようですがなんと6種類もありました。そして更にもう一つのシリーズも発見。

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こちらはOMをさらに改良したSuper OM というモデル。針は10から順番に接合楕円、無垢楕円、無垢ファインライン、無垢FG70となっています。特に40のFG70というのはSwiss Fritz Gyger製のラインコンタクト針でこれは期待出来そうな感じ。

残念ながら現状ではこのシリーズでのカートリッジが販売されているようではなさそうですが、交換針はまだ販売されているようです。

そこで現行モデルのSuper OM 5Eというのを以前取引したことのある海外のサイトで見つけ、合わせて売っていた交換針の40とまとめて注文してみました。

さて、どんな事になりますでしょうか、到着が楽しみです。

 



 

 

見つけた?

さて、先日からのプラタナスの違和感から始まりOltofon Ωでのハム音の原因でないかと思われるのがこちらのトーンアームコネクター

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このコネクターの受け側が怪しいと外してみます。

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実は以前、樹脂製のトーンアームキャリアをアルミ削り出しのキャリアにアップデートする際、このコネクターのメス側が抜けて慌てて元に戻した事がありました。
今回そこがちょっと気になって、今一度キャリアの固定ネジを緩めたところちょっとこじるとコネクターが外れてきました。

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外れたコネクターを観察すると外周の部分に配線が繋がっていて、周りに金属っぽいものが見えます。試しに刃物で擦ったところ簡単に剥がれてきて、どうもこれは塗料のようです。それがスライドパイプに繋がったシールドの役目をしているように見えます。

 

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そこで同じような塗料ないかと探したところ、いくつか導電性塗料というのが見つかりました。今回は作業性が良さそうなこちらのPolycalmという塗料を入手。早速コネクターに塗ってみたところ、乾燥が早く重ね塗りもしやすく、少し時間をあけて3回ほど重ね塗りした後半日程乾燥させました。

 

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しっかりと塗料が乗ったその後余分な塗料を削り落としてパイプに差し込みました。
いい感じの嵌め込みの感触があってこれならしっかり接触しそう、最後にキャリア固定ネジを締めてアームを取り付けてみるととハム音がかなり低くなりました。以前はアームに触れるとハム音が大きくなっていたのもほんの少し大きくなる程度でだいぶんと良くなりました。
その後使っていくと静電気に関しても、たまに起こっていたノイズが今の所起こっていません。う〜ん、これが不調の原因の一つであったであろう事は間違いなさそうです。

これでまた安心して楽しめそうです。

 

久々に針を観るその後。

高域にザラツキや歪みを感じて針交換してもらおうと思ったPulatanus 2.0 。
交換をしてもらうべく購入したお店に持って行きお願いしたところ、
”いや〜cuerexさん、針はそんなに減りませんよ”と。
いや、結構使ったし、見た感じ減ってる様に見えますがと言っても
”イヤイヤそんなことないですよ、ちょっと聴いてみましょう”
とお店のプレイヤーに装着して試聴してみることに。
聴いたことのないソースでの事なので自分では判断できませんが、
お店の人の判断は確かにちょっとおかしい様ですが針は減っていないと思うという意見で、まあ折角なのでプラタナスの方に送っての点検を願いしました。

数日後、お店の方から連絡があり、”点検の結果針の磨耗は無し、ただ、磁気回路内に鉄粉などがかなり付着していて特に片側が多かった”との事。プラタナスの方でクリーニングしてもらって帰って来ましたと。

針は減ってなかった!結果、針交換は無くこれは良かった?
いや良かったんですが、素人判断に付き合わせて恐縮な感じです。
まあこれでまた使えるとありがたい限りで、それにしても交換必要無しのの判断は親切というか誠実な対応してもらってこのカートリッジ選んで良かったなとお店とプラタナスさんには感謝です。

カートリッジの方はMOTUS Ⅱ DQの方がもうすぐ到着するとの事なので
それまで預かってもらってMOTUS Ⅱ DQが来てからセットして聴こうと思います。
そうなると、何が原因で違和感があったのか、一つ思うに現用のOmegaに
交換した際のハム音の原因、トーンアームコネクターが怪しいと
今一度チェックしてみようと思います。

それにしても恥ずかしい出来事でした・・・・

 

 

Ortofon Ω カートリッジ

さて、針交換に出す事になったPlatanus 2.0ですが、針交換して帰ってくるまで音楽聴けないのは考えられないので代打のカートリッジとして以前Pink Triangle で使ったOrtofon Ω を使うことにしました。

実は今は休養中のWell Tempered に使っていたダイナベクター10X3を不注意でカンチレバー折ってしまって使えなくしてしまい、いま使えるのはこれだけというお恥ずかしい状態で次のカートリッジを中途半端に決めるのもなんなので、これで行ってみようと早速に装着。

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偶然針位置がPlatanusと同じでセッティングはサクサクと進み、 NagraのフォノセッティングをMM用に変更。

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とりあえず負荷容量を470pFにしてみます。その後試聴の結果容量は220pFに変更して落ち着きました。

セッティングとは関係ないですが、Nagraの天板の加工凄く凝っていて見惚れてしまいます。

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この真空管の放熱用の穴なんかこれだけザグって穴開けて薄く作ってあって仕上げも綺麗で格好いいです。ちょっと横道に逸れてしまいましたが、さて肝心の試聴。

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パッと聞いた感じ前にPink Triangleでの印象と同じ感じで全くニュートラルで癖がなくバーっと音が出てMMとかMCの違いは意識せずに聴ける感じです。実はブログにはアップしなかった事で、少し前にずっと前から気になっていたMMとしてShureのV15ⅣにJICOのSAS針を付けたものを入手してテストしたのですが、しばらく聴いてどうにもちょっとした違和感があって不採用になった事がありました。それに比べるとOrtofon Ωはシステムにスルリと入り込んだ感じでほぼ違和感なし、価格からすると超コストパフォーマンスなカートリッジです。

ただ、ちょっと問題が・・・それはハム音。ちょっと気になるレベルで、でもまあ、聴いている間はそれほど気にならないのでとりあえずと思いましたが、やはり気になって別のフォノ用にシールドをしたケーブルに変えたりしましたがあまり改善せず、色々とみて行くとその出方もちょっとクリティカルで、アームを触るとかなり大きくなり、ケーブルのボディを触ると最小になるといった感じ。静電気にも敏感な感じです。別のアース線を足したり色々と試しますがいまいちで、最後にトーンアームのコネクターをクリーニングしてみたところこれが良かった様でほぼ我慢できるレベルまでノイズは下がって来ました。更に前に少し気になっていたコネクターとスライドするパイプのはめ合いを見直すと更にハムは治まって来ました。どうも問題はアームと本体の間のアースの問題みたいで次の手を今考え中です。まだ静電気には敏感なところは残っていますがとりあえずこのΩと暫くは付き合っていこうと思います。

その後数日色々と聴きましたが、評価は変わらずフレッシュで陽性な音で音の張り艶もあり、結構気分良く聴けています。まあ、細かいところを言えば少し大雑把な感じでもう少し何か凝縮感が欲しい感じもしますが、いや、代打としては十分、まだ試していませんが、Naimと組み合わせるとどうなるか試してみるの楽しみです。

Ortofon Ω、多分現在入手できる最安値カートリッジなのにこの音、オルトフォン恐るべしな 本当に超コストパフォーマンスなカートリッジです。

 

 

久々に針先を観る。

相変わらず全く安定している我がシステム、新しくオーダーしたプレイヤーSTST Motus ii は未だ音沙汰なしで、まあ急かせてもろくな事ないとメインのIMMEDIAのみの稼働で日々音楽を楽しんでいるところ、最近少し高域にザラつきや歪みなど感じ始めて、う〜んこれはと思い改めて針先をじっくり観察してみる事に。

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磨耗具合を見るといっても新品時の状態を見ていなかったので良く解りません。
で、こちらの記事を参考にさせて頂いて例の安物の電子顕微鏡にて観察しました。

おっしゃってる様に光の反射加減から磨耗が見える様に思います。

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光を当てていないこのアングルでも少し平坦なところが出来ている様に見えます。

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あらためて別のアングルでやはり磨耗が進んでいる様です。う〜む、これにて針交換決定か・・・・・

購入時期を見ると平成28年の10月に購入の伝票があり、それからほぼ毎日使ってますからこれは寿命かと。
というわけでPlatanus2.0は針交換の為暫し戦線離脱です。ただちょっと嬉しいのは針の交換価格、platanusの場合、初回のみだそうですが針交換が本体交換でなく中身の交換で他の針交換と比べるとかなり割安でそれはちょっと助かるなとそれが救いです。でもしばらくいつもの音が聴けないのはちょっと寂しいです・・・・

最近ではあと、ももう一つ、またプレイヤー2台体制に戻った際に使うカートリッジの選定も今の悩みです、まあこれは楽しい悩みなのですが。

 

 

続・球ころがし。

先日久し振りに交換した東芝の12AT7は全く問題なく好調で、このまましばらくは平和かと思っていたところ、μTracer3+というPCを使った真空管テスターで色々な真空管を測定されてそのデーターを公表されているVOTTA7さんからうちの真空管を計測してみますかとのお申し出。此れ幸いと東芝の前に使っていたTungsram ECC81とTESLA E83CCのセットとフォノ用のECC803S、そして件のDummy Tube Testerも一緒に送って測定と検証をしてもらう事に。
その測定結果は以下の通り

そしてDummy Tube Testerに関しては

と、色々と測定と検証などして頂きDummy Tube Testerの使い方のヒントを頂いた感じでとても嬉しい出来事でした。
その結果から一番測定結果が良かったTESLA E83CCとTungsram ECC81をフォノイコライザー部に組み込んで試聴してみました。
聴いた感じ凄く変わったとい程では無いものの、音のエッジが立ったというか、前との比較で前は滲みが有ったのかなという変化がありました。なのでNagra独特のオーディオを感じさせない感じが更に自然になった感じで、やはり両極の精度は大事なんだなと改めて思いました。
それを踏まえて手持ちの球を計測して数値が揃ってなおかつペアになった東芝12AT7をライン部に組み込み、一番特性の揃ったTESLA E83CCも組み込んでこれで再度試聴。自分では差がほとんど解りませんがもちろん悪くなく特性が揃っている事で気分的にも安心して聴けます。その後試しにフォノ用にECC803Sを選別して一番数値が良かった物を組み込み更に試聴。一聴問題なくこれで決まるかと思いましたが、なんか違和感あるレコードが・・・・・ちなみにそれはTalking Heads のLittele Creatures だったのですが、このレコード今迄少し硬質でパースペクティブな広がりな感じの音だったのに、コレは団子状で甘い感じ、これはちょっと思い元のE83CCに戻すとこちらの方が良い感じ。で元のE83CCに戻して更に数日後、ちょっと感じるところがあり、前回のECC803と違う少し使ってIpが少し下がりながらも双極マッチの物に交換してみるとこれは前のECC803SやE83CCより良い感じで、フォノの球は一応決着。これにて今回の球転がしは完了となりました。

次は今の状態を維持するために次はスペア用のセットが組める様にと更に球探しは続きます・・・・